1歳10ヶ月の娘がいます。
一日一日の変化を実感できる程、早く成長していきます。
最近は、特に言葉をどんどんと習得しています。
「ママ」「パパ」は当たり前ですし、「アンパンマン」「飛行機」「バス」といった名詞や、「これ」「あっち」といった代名詞も使えます。
親が話す言葉も理解しているようで、質問をすると何かしらの応答があります。自分では話せないのに理解はしているのか、と不思議な気持ちになります。
そんな気持ちを抱えつつ、保育園のお迎えに行き、少し小さくなってきた抱っこひもに収まる娘と会話をしています。
例えばこんな会話です。
私:今日は保育園楽しかった?
娘:うん(それ程ハッキリは発音できないが)
私:いっぱい遊んだんだね。
娘:うん
私:どんなことをして遊んだの?
娘:んぅーーー……ぃんちゃんとててたー
私:○○ちゃんと遊んだんだ。何をしたの?
娘:ぅーー………えったー、ちょうちょててたー
私:ちょうちょって言ってたんだね。
娘:うん!
こんな会話を繰り返している内に、気づいた。
質問の仕方で、娘の反応時間が違う、と。
「閉じられた質問」か「開かれた質問」かで、娘の反応が大きく異なる。
「保育園楽しかった?」という質問には、間髪入れず「うん」と返答が返ってきます。
一方「どんなことをして遊んだの?」という質問の仕方だと、「ぅーーーー…」と「間」が生まれ、それから返答があります。
その「間」は、開かれた質問が、娘の脳にスイッチを入れたことで生まれた読み込み時間です。スイッチが入って、娘は娘なりに「どんなことして遊んだっけ?」と考えています。「閉じられた質問」では中々そうはなりません。
大人でも同じですね。相談者に対して開かれた質問をすると、相談者の脳のスイッチが入るのを感じます。
「怒ってたんですか?」「彼と離婚したいんですか?」という閉じられた質問と、「その時、どんな気持ちになりましたか?」「このことを解決して、どんな状態になれたら良いでしょうか?」という質問とを比べてみましょう。
前者2つの質問は「はい」か「いいえ」のいずれかの答えしか想定されていません(少なくとも形式上は)。
後者2つの質問は、相談者自身が自分の気持ちや思い、価値観を探索するように促します。
そこには「怒っている」「離婚したい」という答えももちろん含まれますが、「悲しんでいる」「お互いのすれ違いが減って、程々の関係を継続したい」といった様々な答えも含まれます。
開かれた質問は、相談者自身が深く広く自分について考えるよう、脳にスイッチを入れてくれているのですね。
「うーーん」という声は、脳にスイッチが入った証。
そして、相談者自身が深く広く自己探索をした結果出てきた言葉を聞けば、私達はよりよく彼らを理解することが出来ます。時には、その言葉自体がチェンジトークひいては行動の変容に繋がっていきます。
開かれた質問を上手に使って、相談者の脳にスイッチを入れていくことの重要さを、娘が教えてくれました。(三条)
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